火災保険を申請する際には、修理費用の見積書が必ず必要になります。申請に提出する見積書の作成を業者に依頼する上での注意点と、どういった会社に依頼するのが良いのかを解説していきます。
・火災保険の申請する際の見積もりを取得時の注意点
・火災保険申請でどういう業者を選ぶのが良いか
火災保険申請に使う見積もりを取得する方法
見積書の作成は、修理する箇所の部材から人件費などが詳細に記載されている為、専門の業者に依頼する必要があります。
見積もりを取るだけなら地元の工事業者に依頼すれば取得できる
見積もりを取得するだけなら、地元の工務店やリフォーム会社に依頼すれば取得することができます。
馴染みのある業者がない場合は、ネットで無料見積もりを依頼できるサイトがありますので、そういうサイトから申込みをすれば地域の業者を複数紹介してもらえます。
火災保険の申請は見積もりだけではできない
上記のように、ネットから一括見積もりを問合せをするだけなので、見積もりを取得するだけなら簡単です。しかし、火災保険の申請は見積書を用意すればできるというものではありません。
修理費用の見積書以外にも下記の書類が必要になります。
- 保険金請求書
- 事故内容報告書
- 被害が確認できる写真
火災保険は、自然災害で受けた損害を補償してくれる保険ですので、自然災害で損害を受けていることを証明する報告書が必要になります。
いくら丁寧に作られた見積書を提出しても、それが自然災害で損害を受けていると認めてもらえなければ、保険金を受け取ることはできません。
火災保険申請はどこに依頼すべき?
火災保険の申請をする上で、依頼できる業者には2つの形態があります。
工事業者やリフォーム会社と火災保険の申請サポート会社です。
火災保険申請サポート会社を使ってください。
工事、リフォーム会社に依頼する場合
地域の工務店やリフォーム会社の中には、修理工事から火災保険の申請まで一貫してやってくれる業者があります。
こういった工事業者に火災保険申請を依頼するメリットは、手続きが楽になることです。
しかし、工事をすることが前提として火災保険の申請を一緒にやってくれることになりますので、多数のデメリットが存在します。
・工事業者は、火災保険が専門ではない
(詳しくない可能性があり、認定金額が少なくなる可能性あり)
・火災保険は「申請額=認定額」ではない
(認定額を決めるのは保険会社)
・認定額が低くても工事が必要になる
(不足分を自費で払うか、違約金を払って工事をキャンセルする)
手続きが楽な反面、工事を前提にしているので後々に保険の認定額次第では、トラブルになる可能性があります。元々自費で直すつもりでいて、少しでも保険が活用できれば良いという考えであれば、こちらを選択するべきです。
火災保険申請サポート会社に依頼する場合
火災保険の申請は、様々な書類が必要なだけでなく、保険会社の認定も厳しく審査されますので、中々満足のいく結果を得ることは難しくなってる為、火災保険の申請サポートを専門としている業者が存在します。
このような業者の役割は、火災保険のプロですのでなるべく多くの保険金を認定してもらうことにあります。保険金を受け取るまでが依頼の部分になりますので、その後の工事には一切関与をしません。
つまり、保険金を受け取ってから工事の依頼ができますので、予め予算が分かっている状態で工事に着手することができるようになります。
なるべく保険金だけで修理工事をしたい場合は、火災保険の申請サポートを活用した方がメリットがあります。
火災保険サポートを使うデメリットは、工事業者と火災保険の申請サポートと2つの会社とのやりとりが必要になるので、その分の手間が増えてしまうの点と、工事の着工までに多少の時間がかかってしまう可能性があることです。
まとめ
このコラムでは、火災保険申請時に必要な見積もりの取得方法、依頼するべき会社について解説してきました。火災保険の申請には、修理の見積書は必須ですが、実際にはそれだけでは保険の認定を受けることはできません。災害で損害を受けていることを証明する必要があります。どちらにしても、火災保険を申請するには専門の業者に依頼をする必要が出てきます。目的に応じて依頼しましょう。
・工事、リフォーム業者… 修理工事を自費前提で火災保険申請を考えているなら
・火災保険申請サポート… 受け取れた保険金をベースに修理工事を考えているなら
(補足)見積もりを修理業者やリフォーム会社に依頼する場合の注意点
火災保険を申請する時には、修理費用の見積書が必要になります。
保険会社もプロですので、修理にかかる相場などを熟知しています。
見積もりを取得する際には以下の内容に気をつけて下さい。
安さが売りの業者は利用しない
安さを売りにしている工事業者は、利用しない方が良いです。
理由は、安さを売りにしている裏側として、なるべく安い部材を使用しており、工事内容も、補修で済ませられる部分は補修にし、部材の数量も最小限に抑えるようにしています。そういった部分で価格を安く仕上げてきます。
どうしても安くというなら別ですが、敢えて格安の業者を利用しなくても、適正金額であれば保険会社は認めてくれますので、しっかりと修繕できる見積もりを作ってくれる業者を探すことが重要となります。
値引き交渉をしない
工事費用をなるべく安く仕上げたいというのは、人間心理的に当たり前だと思いますが、値引き交渉をしてしまうと、工事費用が安くなりますので保険申請をする額も当然低い金額になります。また、値引き材料として、工事に使う部材を安いものに変更するという手段になるかもしれません。
そうなると、上記の安く工事をしてくれる業者と同じく、保険認定時に受け取れる保険金の額が少なくなってしまうため、しっかりと修繕できない可能性がでてきます。
損害箇所以外の見積もりを取らない
あくまでも火災保険は、災害で受けた損害に対して補償される保険になります。
損害を受けた箇所以外にも、リフォームをしたい場所があるかもしれませんが、そういった箇所は火災保険の適用外の部分になってしまいますので、関係のない場所の見積もりは取らないようにした方が良いです。
一緒に見積もりを取得して提出してしまうと、関係のない申請として保険会社に否認されてしまう可能性があります。もし、取得したいのであれば、火災保険の申請用とは別に取得するようにしてください。
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