リフォーム工事は高額な工事となることが多いです。そんなリフォーム工事に火災保険が使えたらとても助かりますよね。しかし、火災保険を使ってリフォームをする際に注意しなければいけないことがいくつかあります。
火災保険を使ってリフォームしたいと考える場合、リフォーム会社に全て任せれば楽にできると思われるかもしれませんが、楽できる分デメリットも存在しますので、その辺りを知った上で検討するようにしましょう。
・火災保険を使ってリフォームをする時の注意点
・リフォームの失敗を防ぐ方法
火災保険申請をリフォーム会社に依頼するときの注意点
なにも考えないでリフォーム会社に火災保険の申請を依頼をしてしまうと、大きな失敗につながる可能性があります。依頼する前に、下記の注意点を知っておいてください。
①業者の変更ができなくなる
- 火災保険の申請をリフォーム会社にお願いして、リフォーム工事まで一貫して行う場合
まずリフォーム会社とリフォームの方針を決め、必要な見積書を作成します。その上で、火災保険の申請を行います。
リフォームは高額なだけでなく、デザインや工事の内容、工事の期間など様々なことを決めなければいけません。そこで、担当者とは何度も確認や打ち合わせすることになりますが、ここで担当者の対応が誠実でなかったり、相性が悪かったりする場合も当然ながらあります。
まだ検討段階でほとんど進捗をしていなければ問題ありませんが、火災保険の申請後に業者を変更したいとなった場合、簡単に変更をすることは難しくなる可能性があります。
場合によっては、違約金を請求されるケースもあるかもしれません。
②受け取った保険金をすべてリフォームに使わなければならない
火災保険の申請サポートをリフォーム会社にお願いしている場合、前提としてリフォーム工事ありますので、原則として認定された保険金は全て工事に使うことになる可能性が高いです。
火災保険で認定された保険金の使い道は自由とされています。
工事の内容次第では、お金を余らせることもできる可能性もあるので、そういった選択肢を最初から無くしてしまうのはもったいないです。
③火災保険の知識をもっているのか分からない
リフォーム会社は工事の受注をしたいので、火災保険の申請にも協力してくれる業者が多いです。しかし、リフォーム会社はあくまでも建築のプロであって、保険のプロではなく、詳しいかどうかは別問題となります。
火災保険の認定には、保険会社からの現地確認なども含まれますので、現地での対応が正確でないと保険が認定されなかったり大幅な減額をされることは大いにあります。
リフォーム会社が火災保険に詳しくないと、想定していた金額が認定されず工事に捻出する費用が不足してしまう可能性があります。
④保険金で工事代金が足りない場合は自費になる
上記のように保険金が不足してしまった場合、工事に必要なお金を自費で支払わなければならなくなります。
元々、お金を払ってリフォームをする予定の中、「ちょっとでも火災保険で足しになれいいかな」という考えなら良いですが、全額または大部分を火災保険で賄うつもりだった場合、計算が大きく狂います。
費用が足りないから、工事をキャンセルするとなると、既に火災保険が認定されて保険金を受け取っている場合は、多額の違約金を請求される可能性があります。
失敗を防ぐ方法
ここまでリフォーム会社に全てをお願いしてしまう場合の注意点を解説してきましたが、全てをリフォーム会社に丸投げするということは、楽ができるメリットがある反面、担当者との相性や保険金の認定具合など想定できないデメリットが存在します。
失敗をしない為にはどう対処するのが良いかをご説明します。
①第一に”火災保険申請”と”リフォーム”は別に考える
最も失敗する確率が減るのは、「火災保険申請」と「リフォーム」を別に考えることです。
すべてを一社に託してしまうことにより、相手にすべての選択権を握られてしまいますが、それぞれを分けて別にしておけばそれだけ失敗のリスクも減らすことができます。
まず、最初に火災保険の申請を、火災保険申請の専門サポート会社にお願いすることです。
火災保険の申請を専門としていますので、建物や火災保険両方に詳しい会社が多いのが特徴で、認定された保険金の一部を報酬として支払う必要はありますが、予算を確保してからリフォーム工事の検討をすることができるのが特徴です。
②認定された保険金に応じてリフォームを考える
火災保険の保険金の受け取りが終わっていれば、予算が決まっている状態になりますので、後から予算不足になる心配もいりませんし、余計なストレスを抱える心配もありません。
最初から具体的な金額提示ができると、リフォーム会社もその予算の中で最適な提案をすることができますので、打ち合わせもスムーズに進むでしょう。
③リフォームは安い買い物ではないので、楽することは考えない
「火災保険申請」と「リフォーム」で会社を分けるというのは、正直手間がかかります。
しかし、大切な自宅に、高額な工事をする訳なので、後から失敗したと思わないように、様々なリスクを考慮しながら進めていく方が最終的に良い結果を生みます。
火災保険で受け取った保険金は使い道が自由です。
仮に100万円の保険金が下りたとして、工事にかかった費用が80万円であれば、残った20万円の使い道は自由なのです。
リフォーム会社に火災保険申請のサポートをお願いした場合、基本的に「リフォーム費用は保険金以上」となりますので、手出しが必要になることはあっても、お金が残ることはほとんどありません。
まとめ
火災保険を使って自宅のリフォームを検討する際に気をつけなければならない注意点を解説してきました。
リフォームと火災保険申請を一緒に一社に託すというのは、考えが変わったりトラブルが起こった時に引き返すことは難しくなる可能性があります。「火災保険申請」「リフォーム」は二段階に分けて別々に進めていく方が、最終的にいい結果を生むはずです。
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