大雪で被害を受けた場合、火災保険の保険金で建物の修理に賄うことができます。しかし、大雪による被害は数年に一度しかなく、また損害に気づいていないケースも多いので申請漏れをしてしまうケースも多くあります。
火災保険の申請期限から、大雪で発生しやすい損害などを解説していきます。一度、ご自宅の周囲を確認してみてください。適用可能な状況であれば火災保険の申請をするべきです。
・火災保険の請求期限について
・大雪で被害の出やすい箇所、火災保険の使い方
火災保険の請求期限
火災保険の請求期限は、「3年」と保険法で定められています。
雪害だけでなく、ほかの災害でも、損害が発生してから3年が経過してしまうと事故受付をしてもらえなくなります。
また、保険法とは別に保険会社によっては独自の請求期限を設けているケースもあります。
修理済でも被害を証明できれば申請できる
火災保険が使えることを知らずに、すでに修理を済ませてしまっているケースもあります。
しかし、修理済みでも、自然災害により損害を受けたことが証明できれば保険金の請求をすることは可能です。
保険会社により若干は違うものの、修理をする前後の写真、工事の見積書が残っていれば請求することができます。
請求期限に特例処置が取られるケースも
東日本大震災による被災者への対応で、火災保険の申請期限の3年が上限適用されないケースもありました。
災害規模が大きく、被害が甚大な地域は調査することなく全損扱いとする特例処置も適用されるほどでした。今後、同じような大規模な災害が発生した場合には、同様の処置が取られるかもしれません。
また、地震による損害は火災保険だけでは補償されず、地震保険に加入していないと、補償されませんので注意が必要です。
近年の大雪による被害
雪の多い地域では、建物も雪に備えた作りになっていますが、都市部など雪に慣れていない地域では被害を受けやすいです。また、このような大雪による被害は、うっかり忘れて保険請求期限の3年を超えてしまうことがあります。
令和4年豪雪(2022年)
2021年12月から2022年3月にかけて全国で記録的な大雪に見舞われました。
彦根市では24時間降雪量が観測史上最多の68cmを観測。
札幌市では観測を取り始めた1990年以降史上最多の24時間で60cmの降雪を記録。
このように各地で過去最多を更新する大雪となりました。
平成30年豪雪(2018年)
2017年11月から2018年3月にかけて、日本国内で発生した大雪は、平成30年豪雪と呼ばれています。
北陸地方の積雪量が特に多かったことより、北陸豪雪、福井豪雪とも呼ばれており、東京でも、1月に23cmの積雪を記録するなど、多くの被害を出しました。
平成26年豪雪(2014年)
2014年2月に発生した大雪を平成26年豪雪と呼んでいます。
九州地方から東北地方まで全国的に降雪し、関東地方では観測史上最深の積雪を記録した地域が多数出ています。また、東京都心では20cmを超える降雪を2回も記録した大雪となっています。
雪害で住宅の損害の出やすい場所
・雨樋・カーポート・屋根・外壁・フェンス
雨樋
相談件数が一番多いのが雨樋の歪み、脱落になります。大雪が降ったあとであれば保険会社への証明もしやすく、保険が認定される可能性も高くなります。
カーポート
大雪による重みで、カーポートのフレームが傾斜してしまったり、天井が割れてしまったり、倒壊してしまうことがあります。
しかし、カーポートが倒壊してしまった場合、下敷きになった車は火災保険では補償されませんのでご注意ください。車の損害は、自動車保険が対象となります。
屋根
プレハブなどは別として、大雪で家が押しつぶされたという事例はあまり聞きませんが、軒先が歪んだ、物置が変形したという様な部分的なものであっても火災保険の補償対象になります。
また、雪の落下によって瓦や外壁、室外機などを損傷させてしまった場合も、補償を受けることができます。
雨漏りは、排水性の悪い雪解け水が屋根の谷間などに滞留して発生することがあります。
フェンス、塀
雪が堆積することにより、フェンスが変形してしまったり、塀が傾いてしまったりすることがあります。こちらも火災保険の対象となります。
火災保険の申請方法
火災保険の申請は、契約者本人が行う必要があります。
火災保険申請の主な流れは、以下の通りです。
- STEP1 保険会社への連絡(事故受付)
- STEP2 修理業者への連絡・見積もり依頼
- STEP3 書類(保険金申請書・事故状況報告書)の作成
- STEP4 保険会社へ書類送付(審査)
- STEP5 承認結果・保険金の受取
- STEP6 修理業者との打ち合わせ・修理
火災保険申請に必要な準備
雪の被害を発見したら、まずは被害状況を確認し、証拠となる写真や動画などを撮影しておきます。次に、ご加入の保険会社へ連絡してください。
連絡の際には、ご加入の【火災保険証券】を手元に用意してください。
火災保険申請サポートの利用
- 火災保険申請をする時間がない
- 火災保険申請が不安
火災保険申請サポートを利用すれば、プロが書類作成や説明を手伝ってくれるため、加入者本人の時間や労力は使わなくて済む上に、プロの視点と知識のサポートを受けられ、保険金の認定率や受取金額がUPする傾向があります。
サポートを受けて保険金を受け取れた際には、金額に対して30%前後の手数料が発生します。しかも、成功報酬型のため、万が一審査に通らず保険金が受け取れない結果になってしまっても、利用者に無駄な費用が発生する心配はありません。
火災保険は何度しても保険料は上がらない
「火災保険は、万一の火事に遭った時の為に入ってるものだから安易に使わない方が良いのではなく、被害に遭ったらすぐに使ってください」
火災保険は、損害が認められれば何度でも申請することができます。
また、保険金を受け取っても保険料は上がりませんし、掛け捨てで加入していることがほとんどですので、使わないともったいないです。
まとめ
このコラムでは、雪害による「火災保険の請求期限」について解説してきました。基本的には、損害を受けてから3年以内に申請することが期限として法律で定められています。
雪害による申請は分かりにくいことが多く、忘れがちになりやすいので注意が必要です。ひょっとしてと思ったら迷わず火災保険申請サポートナビへご相談ください。
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