火災保険申請サポート会社に申請サポートを依頼する時に、複数の会社から見積もりを取ろうとする人がいます。もちろん、多くの保険金をもらいたいので、大きな金額をだしてくれた会社に依頼したいというのが、人間心理です。しかし、見積金額が高いからと言って多くの保険金がもらえるとは限りません。ましてや相場の金額からかけ離れた見積書になると、減額や否認という想定外の事態に陥ることもあります。
・火災保険申請は複数の会社の見積もりが必要なのか?
・火災保険申請の見積もりの評価基準は?
・火災保険申請を依頼する業者の選ぶポイント
火災保険の複数の見積書の比較は必要?
結論から申し上げますと不必要です。
最初から信頼できるサポート会社にさえ依頼すれば複数の見積りを取る必要はありません。複数の会社とやり取りするということは、調査の立ち合いも複数回しなければならないですし、お断りの連絡もしないといけなく、かえって無駄な労力を使うことになります。
保険請求時の見積書はどのように評価されるのか
修理に必要な見積書の金額をベースに決定される。
火災保険請求で一番の基準になるのが、修理に必要な見積書の金額です。
修理見積書の内容次第で、認定金額が高くなることもあれば、少なくなることもあります。見積書の内容が、火災保険の認定金額を決めると言っても過言ではありません。
では保険金額を左右する見積書は高ければいいのかというと、決してそんなことはありません。どんな見積書を提出するのが保険会社に良い評価を受けやすいのか。下記3点に注意してください。
- 内容が詳細に記載されていること
- 相場通りの見積もり額であること
- 見積書の発行元が健全な会社であること
内容が詳細に記載されていること
見積書の役割は、損害状況を数字化することにあります。その数字の大小で、おおよその損害の大きさが判断できます。しかし、保険の認定は見積書の合計金額だけで判断する訳ではありません。
部材の単価、部材の数量、工事に必要な人数、工事日数など、事細かく記載すべき項目はたくさんあります。
記載された内容が、いい加減なものであると、保険会社もプロですので不適切な部分があれば認められません。保険金の減額や申請そのものが否認されてしまいます。
だからこそ見積書の依頼は、保険請求の実績がある業者に依頼をし、詳細な情報まで記載したものを作成してもらうことで、適切な保険金を受け取ることができます。
相場通りの見積もり額であること
詳細な見積書でも金額が相場と大きくかけ離れたものだといけません。見積もり額が一般的な相場に近い方が良いです。
家の修理というのは、建物の構造や大きさ、損害状況など様々ですので、一般的な工事金額といってもかなりの幅があります。
下記に、屋根修理、屋根外壁塗装の費用相場を記します。
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
屋根の部分修理 | 1万~40万 |
屋根の葺き替え | 60万~200万 |
化粧スレート (屋根材) 【5,000円~/㎡】 | 50万~ |
ガルバリウム鋼板 (屋根材) 【6,000円~/㎡】 | 50万~ |
セメント瓦 (屋根材) 【6,000円~/㎡】 | 60万~ |
日本瓦 (屋根材) 【8,000円~/㎡】 | 80万~ |
銅板 (屋根材) 18,000円~/㎡】 | 180万 |
トタン屋根 (屋根材) 【4,500円~/㎡】 | 45万~ |
30坪のお家の外壁塗装の相場 | |
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外壁塗装 総額 | 50〜100万円 |
足場設置 | 13~17万円 |
高圧洗浄 | 2~3万円 |
下地処理 | 10~12万円 |
養生 | 3万円前後 |
塗装 | 18~66万円 |
30坪のお家の屋根塗装の相場 | |
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屋根塗装 総額 | 80〜150万円 |
足場設置 | 13~17万円 |
高圧洗浄 | 3~5万円 |
下地処理 | 10~12万円 |
養生 | 3万円前後 |
塗装 | 30~100万円 |
工事の種類によって数万円から100万円以上のものまで大きく金額がかわりますが、これらの金額から大きく逸脱した見積書になると、保険会社から不信に思われる為、要注意です。
当然、減額や否認される可能性が出てきますので、相場に見合わない見積もりはお勧めできません。
見積書の発行元が健全な会社であること
火災保険を使って工事を請け負っている会社や、申請のサポートをしている会社の中には、保険金から不当な利益を得ようとする業者も存在します。
こういった業者は、虚偽の申告をしたり、見積書自体を改ざんしてしまうこともあるようです。悪徳な業者は、保険会社間で情報が共有されていますので、適切な保険金を受け取れない可能性があります。
少しでも不信に思う点があれば、その業者に依頼するのはやめましょう。
火災保険請求サポート会社の選び方のポイント
- 火災保険申請サポートとは?
火災保険申請サポートは、建物・保険双方の知識があるサポート会社による、火災保険の申請をお手伝いするサービスのことです。サポートを依頼した際には、建物の調査から書類の作成まで、プロの知見を借りながらスムーズに完了させられます。
1. 火災保険の請求実績がある業者を選ぶ
実績の少ない業者に多いのが、詳細な情報を記載できず、否認や減額となるケースがあります。
火災保険の請求に使用する見積書は、詳細な情報を記載しなければなりません。保険会社に提出するものになりますので、通常の工事見積書とは異なります。
2. 火災保険申請代行は選ばない
保険は基本的に契約者のみが保険請求することができます。なので代行することは基本的にはできません。書類のやり取り等を代行してもらえるのは楽だと思ってしまいますが、契約者以外で申請できるのは弁護士のみのため、申請代行業者に依頼することは注意が必要です。
3. ホームページの有無や所在地を確認する
修理リフォーム工事会社、火災保険申請サポート会社のどちらにも言えることですが、ホームページが存在していない場合や、所在地が不明な会社もあります。
実態のない会社は、誠実な対応をしてくれるかどうか不透明な点が多いので、申し込む前にこれらの情報はしっかり確認された方が良いです。
4. 契約前の説明、契約書の有無を確認する
契約内容の説明が十分にされなかったり、そもそもの契約書が無いといった会社も存在します。
5. キャンセルや支払いの内容を確認
キャンセルする場合の規程、保険認定後の支払い方法や報酬形態が不明確な会社も契約をしない方が良いです。
6.訪問営業や電話営業は利用しない
使ってはいけない理由は、自分に不利になる契約を結ばされる可能性が高く、あとからキャンセルができないようになっている可能性が高いです。
理由は、相手は毎日訪問や電話を繰り返ししているプロの営業です。
国民センターへの相談の多くも、台風被害などの遭った地域への訪問営業や電話営業ではないかと思われます。
そもそもしっかりした業者は訪問営業を行わなくても問い合わせで十分に件数をこなし実績を上げています。
7.料金について
現在、ほとんどの火災保険申請サポート会社は完全成功報酬として保険金が支払われた場合のみ手数料として保険金額の30%前後を請求しています。
ですので初期費用が発生したり、ほかに費用が発生する可能性があるなど、サポートを依頼する前に要確認となります。手数料が相場より安い業者や無料の業者は良心的に見えますが、完全成果報酬型でなかったり、違約金やキャンセル料が高額など、他の部分で膨大に手数料を要求してくる可能性があります。
まとめ
火災保険申請サポート会社に火災保険申請(請求)を依頼する際の複数の会社の見積もり比較が必要なのかどうかについて解説してきました。
『見積金額=受取金額』ではありませんので、金額が高い会社だからいいのではなく、その会社がどういう会社であるかを選択肢の一番にもってくることが成功への近道になります。
物には相場というものがありますので、しっかりとしたサポートをしてくれる会社を探しましょう。
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