火災保険の「申請代行サービス」は、違法行為に当たるのか?『申請サポート』はどうなのか?ということについて解説していきます。
「火災保険申請サポート」は全く問題ありませんが、「申請代行」になると問題があります。
両者には具体的にどういう違いがあるのか、そういったサービスを利用する上で、トラブルや法律違反にならずに火災保険が使える方法を解説していきます。
・火災保険申請サポートと申請代行の違い
・トラブルを回避して、火災保険申請を使う方法
「申請代行」は違法なのか?
火災保険申請はそもそも加入者本人が行うもので、第三者が「代行(代理で申請)」することは火災保険の契約違反にあたります。弁護士、司法書士以外による代行請求行為は、保険金詐欺とみなされます。そのため、「代行」という言葉を使う会社や、「すべて任せてくれれば、タダでリフォーム・修理ができる」などの文言を掲げている会社には注意しましょう。
火災保険申請サポートは合法なのか?違法なのか?
火災保険申請サポートは、火災保険の保険金申請手続きを、プロがお手伝いしてくれるサービスです。一見違法に思われがちな火災保険申請サポートですが、合法のサービスです。ちょっとしたサービス内容の違いで、違法なサービスを利用することになってしまいます。
- 火災保険申請代行は違法
- 火災保険申請サポートは合法
違法になる火災保険の申請について
実際に火災保険を使う際に、違法になる事例をご説明していきます。
虚偽の申告をする
基本的に違法になるケースは、保険会社へ「虚偽の申告」をした場合です。
例えば、
- 自分でわざと壊す
- 破損してないのに破損したことにする
このような行為は、詐欺罪に当たるため絶対にやってはいけません。もし、業者から口裏合わせを勧めてくるようなことがあれば、ハッキリと断るようにしましょう。
火災保険の水増し請求は罪になるのか?
次に、見積もり金額を、必要以上に高くして請求することについてです。
こちらは、いきなり罪になるとは考えにくいですが、そもそも意味がありません。
保険会社も見積もり金額の妥当性を、審査したうえで金額を決定しているため、根拠なく高額な見積もりは認められません。業者と保険会社とで想定される工事内容に違いがあれば、「結果的に減額されてしまった」ということもあるため、請求金額と認定金額に乖離があったというのは特に問題ありません。
トラブルにならずに火災保険を使うには
火災保険を巡るトラブルは、年々増加しているのは事実です。
トラブルに巻き込まれず火災保険を活用する方法を解説していきます。
「火災保険の申請」と「家の修理」は別で考える
トラブル事例の大半が、訪問営業などで工事とセットの契約を進めてくる業者によるものということです。そのため、トラブルに巻き込まれないためには、「火災保険の申請」と「家の修理」は別で考えることが重要になります。
火災保険は「申請金額=認定額」とは限りません。
このように大きく減額された場合は、保険金で工事費用が足りません。
不足分の追加費用が発生したり、キャンセルすると、高額な違約金を請求されるなどが主なトラブル事例です。
そのため、先に火災保険申請サポートなどを活用して、保険申請をして金額が確定してから、予算内で修理できる業者を探すことが、余計なトラブルに巻き込まれない方法です。
火災保険の申請は申請サポート会社を使うべき
火災保険の申請には、保険や建築などの専門知識が必要となります。そのため、全てを自分だけで完結させるのは難しく、火災保険申請サポートの活用をおすすめします。
火災保険申請サポート3つのメリット
火災保険申請サポートを使うメリットについて解説していきます。
1:自分では気付かない被害が見つかる
多くの方が補償対象となる被害があっても気付かず、申請漏れの状態になっています。
特に屋根の上などは、普段なかなか確認することもないため、台風などの被害を受けているケースが非常に多いです。火災保険は軽微な被害でも補償対象となることが多く、専門家に調査してもらうことで、自身では気付かない被害が見つかる可能性が高いです。
2:事故原因の特定や資料作成を任せられる
被害を見つけた場合、それがいつ、何が原因で起こったのかを証明する必要があります。
特に時間が経っている被害ほど証明が難しくなるため、事故原因の特定や面倒な資料作成などを任せられるのは大きなメリットと言えます。
3:否認・減額された時に対応してもらえる
保険申請しても、すんなり認められるとは限りません。
火災保険が対象となる被害は、事故日などがハッキリ特定できないものも多く、しっかりと根拠を持って申請を行う必要があります。
保険会社から否認されてしまうと、多くの方がその時点で諦めるしかないのが現状かと思います。
そのため、少しでも認定の確率を上げるためにも、専門家によるサポートが重要になります。
火災保険申請サポート2つのデメリット
火災保険申請サポートを使うデメリットについて解説していきます。
1:手数料がかかる
業者の手数料がかかるということです。
平均的には受け取れた金額の30%ほどとなっています。しかし、ほとんどの業者が、手数料は成果報酬となっているため、保険金が下りないリスクを考えると、結果的にメリットの方が大きいと言えます。
2:業者選びを間違えるとトラブルになる
中には、悪質な業者もいるため注意が必要です。
近年、台風・大雪・地震など大型の自然災害が増えたことで、多くの火災保険申請サポートを目にするようになりました。それに伴い、業者と保険契約者とのトラブルが増えているのも事実です。
まとめ:火災保険の申請代行って違法なの?サポート会社は?トラブルにならずに申請する方法
火災保険の申請は火災保険申請サポート会社に依頼すべきであり、『申請代行』の場合は弁護士や司法書士であることの確認が必要です。また、トラブルを避けるためにも保険申請とリフォームは別で考えるべき事象ということです。
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