火災保険を申請して保険金を受け取り、その保険金で家の修理をしなかった場合、問題になるのかならないのか。
「もらった保険金の一部で旅行に行きたいな」「ちょっと貯蓄に回したいな」など、自由に使えないかなと思われているなら知りたいはずです。
原則、火災保険の保険金の使い道は指定されていないので、修理をしなくても契約や法律上で問題になることはありません。
しかし、修理をしないことに弊害も当然ながらありますので、そうした修理をする、しない場合のメリットやデメリットも含めてこのコラムでは解説していきます。
・火災保険の保険金で家の修理をしないのは問題か?
・火災保険は何度でも請求できる
火災保険の保険金で修理しないのは問題にならない?
冒頭でもご説明しましたが、受け取った保険金で家の修理をしなくても、契約や法律上問題になることはありません。
しかし、火災保険を申請する際に、損害箇所の修理に必要な見積りを修理業者やリフォーム会社に作成してもらった場合、認定された保険金で修理をすることを必須にしている業者も多いです。
そういう修理業者に依頼した場合は、保険金で修理をしなければいけなくなります。
そのため、火災保険の保険金の使い道に自由度を持たせたいなら、どういった業者に修理の見積りを作成してもらうかも大切な要素です。
保険金を自由に使える様にするには、家の修理が前提になっていない、火災保険の申請サポート業者などに依頼をする方が、後々の選択肢を増やすことができます。
保険金で修理をしなかった時のメリットとデメリット
保険金を受け取った時、家の修理はしないで保険金を別なことに使うというのもいいのですが、修理をしなかった場合、メリットもデメリットも存在します。
メリット
受け取った保険金を自由に使うことができます。
受け取れる保険金も高額になりますので、全額自由に使えるので、一部を貯蓄に回したり、車や家財の買い替え、旅行などのレジャーなどに使っても問題ありません。
デメリット
火災保険の請求は、家に損害が出ている部分の修理に必要な見積書に応じて認定されているので、少なくとも家にダメージがあるということになります。
修理をする、しないの選択は自由ですが、修理しないで放置しても良いかどうかはダメージを受けている部分の状態によって十分に検討されるべきです。
特に屋根周りにダメージがある場合、現状は大したことなくても放置すると瓦が脱落したり、長い間には雨漏りにつながる恐れがあります。更に、今後、被害が拡大した後に保険申請しようと思っても、今回の受給時に修理をしていなければ、次は全額自腹での修理となりますので、生活に支障の出る可能性のある部分であれば、放置するのはあまりオススメできません。
火災保険は何度でも請求することが可能
メリットもデメリットもありますので、保険金で損害箇所を修理をするかしないか悩まれるかもしれませんが、火災保険は何度でも請求することができます。
契約が満了になるのは、
- 契約期間が終了した場合
- 一度の保険金の請求額が、補償金額の80%を超えた時(全焼した場合)
などとなっています。
複数回使えることを知っていれば、家の修理をしながらある程度自由に保険金を使っていくことも考えれば、最悪の事態は避けられます。
2度目以降の申請で気をつけること
過去に申請した箇所は修理をしていること
以前に、火災保険を申請して保険金を受け取っている場合、申請箇所が同じ部分になるか、異なるかで変わってきます。
同じ部分を再度申請するには、その申請箇所を修理している必要があります。
保険金を使って修理したかどうかは問われません。保険金を受け取ったあとに、自費で修理した場合でも問題ありません。
「修理をしたが台風などでまた壊れてしまった。」という場合に再度申請することができます。
同じ箇所を再度申請する場合には、写真や修理業者の明細など、修理したことが証明できる書類が必要になります。
過去に申請していない箇所は条件なしに申請できる
以前に火災保険を申請した際に、その時はなんともなくて申請しなかった箇所や、その時から壊れていたが申請漏れをしてしまったような箇所は、過去の申請履歴に関係なく適用することが可能となります。
まとめ
火災保険を申請して受け取った保険金の使い道は、原則自由となっています。その為、修理をしなくても保険会社から責められることはありません。
しかし、保険申請時の見積り作成をお願いした業者によっては、修理を前提としている場合がありますので注意が必要です。
基本的に建物の損害が認められている部分について保険金が認定される為、ダメージを受けている場所や、程度によって全く修理しないということはデメリットになる可能性もあります。最小限の補修をしておくなど、実際の保険金の使い道はよく考えて利用してください。
申請の手続きについては下記で紹介しています。
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